糖尿病の食事療法とは

2型糖尿病の治療は大分すると①食事療法、②運動療法、③投薬療法に分けられます。
糖尿病自体は現在の医療では完治しない為、治療といっても病状の進行を遅らせるのが目的となります。

ここでは、①食事療法とはなんぞやについて書いてみます。

食事療法

食事で炭水化物(糖質)を摂取して消化が進むとブドウ糖となって血液中に吸収され血糖値が上がります。
正常な人はインスリンが適量分泌され、血糖値の上昇はある程度の所で収まり、下降に転じます。
一方で糖尿病の人はインスリンの出が悪かったり効き目が弱かったりで高い値まで上がり続けてしまいます。
この高血糖状態を如何に回避するかが糖尿病の治療の根幹です。

糖尿病の食事療法と聞くと、食品交換表とにらめっこしながら、摂取カロリーベースで何が何単位云々と計算するのをイメージする人が居るかと思います。栄養バランスを考えるのは良いのですが、その中で糖尿病学会の指針にもなっているらしい炭水化物を50〜60%も摂るという考え方は本当にあっているのでしょうか?
ただ炭水化物をそんなに摂ったら、血糖値がガンガン上がって、カロリー制限できたとしても糖尿病治療としては本末転倒なのでは?と糖尿病患者である私個人的には思ってしまいます。

むしろ、最近別のアプローチとして出てきている糖質制限の方が理に叶っていると考えています。
私が糖尿病を発症した2016年時点で、少なくとも私が通院した病院では食事療法の指導で、糖質を摂り過ぎない、血糖値が上がりにくい摂り方をするといったことは良く聞きましたが、カロリー制限についてはあまりうるさく言われた記憶がありません。
もしかしたら、現場では既に疑問を持たれている古い考え方なのかもしれません。

現に私は糖尿病を発症してから意識して糖質を制限するようにしただけで、80㎏近くあった体重がみるみる下がり、半年後には60㎏、一年後には55㎏まで落とすことに成功し、その後は現在までこの体重をキープ出来ています。

糖質制限

糖質制限と言っても、当時私が取り入れていたのはガチガチのほぼ糖質を摂らないようなものではなく、白米やパンをなるべく食べないようにするというごく簡単なルールだけでした。
つまり、それまで所謂主食としてきた米、小麦をやめて、代わりに野菜やおかずは好きなだけ食べてOK

これには自動的に働くカラクリもあって、おかずって基本的に味が濃い目のものが多いので、米等を食べないように心がけると、自然と量は食べれません。結果、一日の糖質摂取量は100gちょっとに抑えられていたと思います。(物にもよりますが、おかずにも結構糖質は含まれているのです)

余談ですが、糖質は甘い物だけを指すと勘違いしている方がたまに居ます。(糖質制限ダイエットが有名になったので、現在は少なくなったかもしれません)
もちろんお菓子などの甘い物も糖質なのですが、摂取量としては米やパン、麺といった穀物由来の炭水化物の方が多いと思います。炭水化物は糖質と食物繊維で出来ており、甘くはなくともれっきとした糖質であり、血糖値を上昇させます
野菜でも芋、ニンジン等根菜類は糖質が多く含まれるので注意が必要です。

糖尿病発症初期のまだそれ程膵(すい)臓のダメージが大きくない場合であれば、食事療法と運動療法だけでも暫く持ち堪えることが可能な場合もあるようです。

私も発症して半年位は身体が痩せると共に血糖値も下がっていき、維持目標とされるHbA1c 6%台をキープ出来ていました

糖尿病治療として、運動療法と並んで先ず基本となるものです。ただ糖質の摂取を控えるだけでなく、いろいろと小技もあるのですが、それはまた別の機会にでも。

ではまた。

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