日本の国民病とも言われる糖尿病ですが、その発症はどんなものなのか。
急性だったり他の病気等で病院に行った際に発覚したりと人によって様々かと思いますが、ここでは一例として私の例を紹介しようと思います。
糖尿病発症
最初に異変があったのは32歳の会社の定期健診結果。初めて血糖値に要注意判定が付きました。
その頃の私は丁度仕事が忙しく、平日だけで無く毎週まで仕事に追われていました。
また、二十代半ばまで標準的だった体型も30歳が近づくにつれ徐々に太っていき…健診で要注意判定が付いた頃には170㎝弱の身長で80㎏近くある明らかなデブに。
気を付けねばと思いながらも、半年後の健診で終に呼び出しを食らうことになります。
「貴方は糖尿病の疑いがありますので、直ぐに病院行って下さいね。」と診療所の方に言われ、受診してみると、2型糖尿病※1で間違いないとの判定…。(具体的には、空腹時血糖※2:140位、HbA1c※3:7.4位だったと記憶しています)
この時は、まぁ30も越えれば病気の一つくらいかかるものだろう、ちょっと摂生して治そうと軽い気持ちでいました。
※1 糖尿病には1型と2型があり、1型は後述するインスリン分泌能が何らかの原因で完全に失われたもの、2型は弱ってはいるものの多少は分泌能が残っているもの。割合的には2型が9割以上を占める。
※2 10時間以上絶食した状態での血糖値。126mg/dL以上で糖尿病型と判断される。
※3 血中のヘモグロビンが糖と結合した割合で、過去1~2カ月の血糖の平均的な状態が分かるとされている指標。6.5%以上で糖尿病型と判断される。
結果を会社の診療所に報告すると、また呼び出され、今度はこれから治療がんばりましょうねと糖尿病との付き合い方という冊子を渡された。挙句、運動をした方が良いだの、こういう食べ物は糖質が高いからなるべく避けろだのと親切に指導をして頂けるときた。大袈裟だなぁと本気で思っていました。
この頃の無知な自分が本当に情け無い。糖尿病…国民病としてもよく聞く病名のこの病気。今の医療では治りません。
糖尿病とは
ここで、簡単に糖尿病がどんな病気か説明すると、全身を流れる血液内のブドウ糖の濃度が異常に高くなってしまうことで、血管が傷つき様々な症状を引き起こす病気です。
血管と書きましたが、血管は身体中のあらゆる臓器に縦横無尽に張り巡らされている訳で、血管が傷つく=全身が損傷することを意味します。
これを合併症と呼びますが、動脈硬化から始まり、抹消血管がやられれば足先から壊死して切断、眼球の血管がやられれば失明、腎臓がやられれば人工透析が必要になる等、最悪な結果が待ち受けています。
血液内の糖濃度、所謂血糖値は主に食事により炭水化物を摂取、消化吸収することで上昇します。正常な人であれば、インスリンというホルモンが膵(すい)臓から分泌され、この作用で血液内の糖は筋肉や肝臓にエネルギー源として蓄えられたり、脂肪に変えられて蓄えられたりします。
しかし、糖尿病患者はこのインスリンが分泌され難くなっていたり、効きにくくなっていたりして正常に働かず、血液中に残ってしまう訳です。
糖尿病が治らないというのは、このインスリンを分泌する膵臓にあるβ細胞というものが、一度壊れたり疲弊すると回復しない為です。更に悪いことに元々加齢によってもインスリンの出は悪くなる一方の為、直ぐに治療を開始して上手く負担を軽減していけたとしても、病状は生涯悪化の一途を辿ることになります。発症前から意識して負担をかけない生活を心掛けていれば良いのですが、糖尿病と診断される様な段階では既にβ細胞はかなりやられた状況であり、場合によっては寛解(病状が安定した状態)となることはあってと完治は無い訳です。
後悔先に立たず
そんな事は先に知らせておいてくれよというのが正直な気持ちですが、周りに糖尿病患者がいる訳でもなく、まさか自分がなるとは思っていなかったのが事実です。
従って、悲しいかな知識の蓄えは全くありませんでした。
この病気、私の場合は自覚症状が全くなかった為、健診で引っ掛かるまで蝕まれていることには全く気が付きませんでした。(後から見れば、少し前の健診結果の血液検査の値には上昇傾向は確かにあるのですが、意識出来ているはずもなく)
今現在健康だと思っている方も私の二の舞にならないように願うばかりです。
そんなこんなで、私の糖尿病発症と生涯に渡る糖尿病への抗いの日々開始の様子に付いて綴ってみました。
このブログでは、今後も闘病の様子を実体験を踏まえて残して行きたいと思います。
同じく闘病中の方、身内に患者がおられる方、興味を持たれた方、その他どなたでも気軽にコメント残して頂けると嬉しいです。
ではまた。
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